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ライフプランの立て方4ステップ|メリットや備えが重要なイベントを解説

柴田 剛秀

著者:
柴田 剛秀(シバタタカヒデ)

工藤 崇

監修者:
工藤 崇(クドウタカシ)

投稿日:2023/11/29 更新日:2023/12/4

「将来に必要なお金は、ライフプランを立てるとわかるって聞いたけど、立て方がわからない…」
「ライフプランのメリットって何?」

このようにお悩みですか?ライフプランは将来のライフイベントや予算、年齢などから成り立ち、必要な資金を把握するのに効果的です。

本記事では、ライフプランとは・ライフプランの立て方・メリット・人生の三大拠出について解説します。あなたやご家族のライフプランを立て、将来必要になるお金を計画的に準備しましょう。

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ライフプランとは?意味をわかりやすく解説

未来の人生を見据えた資産形成を計画的に行うために、ライフプランを立てることは重要です。ここで、そもそも「ライフプラン」とは何を意味するのか確認してみましょう。

直訳すると人生計画。ライフイベントを想定し、お金が必要になるタイミングや金額を把握して準備をしたり、運用して増やして備えるための計画を立てることを言います。

毎年旅行にいきたい。車は何年で乗り換えたい。子供は私立に行かせたい。何歳までに家が欲しい。産後の復職は1年以内。老後は夫婦で旅行に行きたい。収支を書き出し計画を立てていきます。

一般社団法人ライフプランニング協会

ライフプランとは、あなたの一生涯の人生設計のこと。これからの未来で起こりうるイベントを書き出し、それに備えた資金計画を練ることに役立つものです。

ライフプランは基本的に、西暦・ご自身や家族の年齢・ライフイベント・予算の4項目から構成されます。生活や環境の変化を事前に予測しておくことで、いざというときに「お金が足りない!」といった事態を避けることが可能に。今後必要になるお金の目安が分かれば、今やるべきことが自然とわかってくるでしょう。

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関連記事:ライフプランはどうやって立てるの?立て方、赤字になってしまったときの対策も解説

ライフプランを立てるにはどうすればいいか4ステップで解説

人生設計と聞くと難しく感じるかもしれませんが、順を追って考えることで、ライフプランは楽に立てられます。年齢や価値観などによって、ライフプランは人それぞれ。正解はないため、あなたご自身で立てることが大切です。それでは、ライフプランを立てる手順をご紹介します

ライフプランの立て方4ステップ:

  1. 今後の計画やライフイベントを予想する(自己分析)
  2. 達成したい物に順番をつける(優先順位付け)
  3. イベント毎にどれくらい資金が必要かを試算する(キャッシュフロー表)
  4. ライフプラン表を資金準備などに活用する

それぞれ順に解説します。

1.今後の計画やライフイベントを予想する(自己分析)

まずは、これからの未来で起こりうるイベントを予測してください。あなたの年齢から、順を追って考えるとイメージしやすいでしょう。

独身の方なら、結婚・出産・マイホーム購入などです。定期的に起こりうる自動車の購入や、リフレッシュのための旅行を含めても構いません。

ここで、自分だけでなく家族の視点に立って考えることも重要です。子どもの進学といった、まとまったお金が必要になるタイミングを忘れないでください。時間をかけて、思いつく限りリストアップしてみましょう。

2.達成したい物に順番をつける(優先順位付け)

次に、思いついたライフイベントに優先順位を付けていきます。いつ必要になるのか、時系列を一緒に考えることもおすすめです。

例えば、子どもの教育費用を最重要視する場合は、旅行や車の買い替えは後回しになるでしょう。もしくは、転職して収入アップを目指す、といった判断もできます。

リストアップしたライフイベントを、計画どおりに実行できるかはわかりません。何かを我慢しなければならないときを想定して、事前に優先順位を付けておきましょう

3.イベント毎にどれくらい資金が必要かを試算する(キャッシュフロー表)

優先順位を付けたライフイベントに、いくらのお金が必要になるのか試算していきましょう。キャッシュフロー表とは、現在の収入と将来のライフイベントを基に、今後の収支状況を予想。

時系列でお金の動きを一覧にした表のことです。将来にわたる収入と支出を予想することで、資金面からみてライフイベントを達成できるのか判断できます。

収支がマイナスとなったときは、予算を減らすか、収入を増やす必要があるでしょう。お金の見通しを立てるためにも、キャッシュフロー表は効果的です。

4.ライフプラン表を資金準備などに活用する

キャッシュフロー表に、ご自身や家族の年齢・西暦・ライフイベントを書き足せば、ライフプラン表は完成です。たとえマイナスになったとしても、落ち込む必要はありません。

前もって予算不足が明らかになったと前向きに捉え、いくら貯めればいいのか試算しましょう。ライフプラン表は、長期に渡って資金計画を立てる際に役立つ表です。

急に用意するのは無理でも、時間をかけてコツコツ貯めれば達成できることも。ライフプラン表を活用して、長い人生を見据えた資産形成を行ってください

ライフプランは家族構成や価値観、収入状況によって人それぞれ異なります。大切なのは、あなた自身で考えること。特別難しい話ではないので、まずはライフイベントの予想から始めてみましょう。

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関連記事:ライフプラン手当は得か?メリットとデメリットを踏まえてシミュレーション

ライフプランは定期的に見直すことが重要

ライフプランは将来を見据えて考えるため、一度考えればそれでOKと思われがち。しかし、実際の生活とのズレが生じる可能性があるため、定期的な修正・見直しが必要です

ズレを放置したままにしていると、当初は足りていた予算が不足するかもしれません。ライフプランの見直しは、ライフイベント発生時がおすすめです。

例えば、マイホーム購入の際は住宅ローンの返済、退職後は退職金や年金を加味しなければいけません。見直しにより予算が余れば、新たに旅行を計画できる可能性も。

未来を正確に予想することは難しいです。ライフプランは定期的に見直すことで、効果をより発揮できます。

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ライフプランを立てるメリット3選

将来的な資産形成を行うためにライフプランが重要、とざっくり理解していても、具体的なメリットを知らない方は多いです。本章では、ライフプランを立てることで得られるメリットを3つ紹介します

将来の家計を考えることで「いま」の生活が豊かになることも。各メリットをそれぞれ確認していきましょう。

ライフプランを立てるメリット:

  • 将来を俯瞰して不安を取り除くきっかけとなる
  • 家計のムダを減らせる可能性がある
  • 支出が重なる時期が分かる

将来を俯瞰して不安を取り除くきっかけになる

将来の資金繰りを漠然と考えておくだけだと、「足りなくなったらどうしよう…」「本当に足りるのかな?」と不安が残るでしょう。ライフプランを立てて、イベント・金額を具体的に考えることは、お金の不安軽減に繋がります

起こりうるライフイベントを逆算すれば、今自分がやるべきことがイメージしやすいです。今後のお金の見通しが立てば、過度に不安がる必要はありません。心にゆとりをもって生活するためにも、ライフプランを立てることは大切です。

家計のムダを減らせる可能性がある

ライフプランを立てることで、お金の動きが可視化されます。無駄なお金が見つかれば、家計の見直しをするきっかけにもなるでしょう

また、将来的な目標が定まれば、達成するための節約を意識した行動に繋がることも。目標がない節約は、人にとって苦痛に感じます。ライフプランを立て、必要な時期と目標金額を明確にし、家計のムダを見つけてみましょう。

関連記事:お金の勉強は何から始めるべき?知識の必要性や学ぶメリット、初心者におすすめの勉強法を徹底解説!

支出が重なる時期が分かる

ライフイベントをざっくりとだけ考えておくと、重なる時期を見逃すかもしれません。例えば、子どもの進学と車の買い替えが同じタイミングになる可能性も。

特に子どもが小さいときは、十数年先の出来事なので、具体的な時期は忘れがちです。ここで、ライフプランを活用すれば、事前にタイミングが把握できます。貯金額を増やしたりタイミングをずらすことで、支出が重なる時期に備えておきましょう。

ライフプランを立てるメリットを3つ紹介しました。人生の生涯設計であるライフプランは、今のお金の不安を減らすことに繋がります。これから先の人生を考える上で重要な内容なので、是非今のうちにライフプランを立ててみましょう。

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備えが最も大事な人生の三大拠出とは

あなたは「人生の三大拠出」をご存知ですか?それぞれ数千万円単位の多額な費用が必要で、長い期間をかけて計画的に準備しなければいけません。

生活スタイルや家族構成によって異なりますが、一般的にはマイホーム費・教育費・老後費が人生の三大拠出と呼ばれています

人生の三大拠出:

  1. マイホーム購入資金
  2. 教育資金
  3. 老後資金

1.マイホーム購入資金

まずは、マイホーム購入資金の平均額をみていきましょう。戸建てなのかマンションなのか、新築か中古かでも費用相場は変わってきます。国土交通省が行った動向調査の結果から、実態を確認します。

注文住宅(新築)5,436万円
分譲マンション5,279万円
中古戸建住宅3,340万円
中古マンション2,941万円

新築の戸建住宅またはマンションを購入する場合は、5,000万円を超える大金が必要です。近年は中古物件も人気ですが、中古でも3,000万円前後に。

このような金額をまとめて用意するのは難しいため、住宅ローンを組むことが一般的です。平均的な借入期間として、30~35年間をかけて返済することになります。

30歳でマイホームを購入し35年ローンを組んだ場合は、定年後の65歳まで返済が続くことになります。住宅ローンを組む場合は、老後に何歳まで働くかも考えた上で、借入期間を検討してください。借入期間が長い場合、年金生活と重なる可能性もあります。

2.教育資金

人生の三大拠出の2つ目は、教育資金です。文部科学省が行った学習費調査の結果から、教育資金にいくら必要なのか確認してみましょう。

幼稚園から高等学校卒業までの15年間で、全て公立の場合は574万、全て私立の場合は1,838万円が必要です。一気に支払うお金ではありませんが、私立に進学する場合は計画的に貯蓄しておくと安心でしょう

なお、大学進学を想定する場合は、更に費用が必要です。2022年度の大学進学率は60.4%で、今や過半数が大学に進む時代に。入学初年度は特にまとまった金額が必要なので、計画的に貯めることをおすすめします。

3.老後資金

2019年に話題になった「老後資金2,000万円問題」をご存知ですか?金融庁の金融審議会・市場ワーキング・グループが公表した報告書により、老後30年間で約2,000万円が不足すると試算されたものです。

夫婦2人が生活する上で、年金からでは月5万円足りないと言われています。不足するお金は、これまでの貯蓄から捻出する必要があるでしょう。

人生100年時代に向けて、今のうちから計画的な資産形成を行わなければなりません。少しでも若いうちから貯めることをおすすめします。

人生の三大拠出、マイホーム購入・教育資金・老後資金は数千万円単位のお金が必要です。特に老後のお金は、家族構成に関わらず全員が必要な費用。将来お金で困らないよう、ライフプランを立てて計画的に資金を準備しておきましょう。

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まとめ:自分にとっての理想を実現するためにライフプランを立ててみましょう

あなたの一生涯の人生設計であるライフプランは、将来のライフイベント・予算・必要なタイミング・西暦から構成されます。未来で必要なお金・タイミングを試算しておけば、お金の不安を取り除いて今の生活が送れるでしょう。

ライフプランの立て方はシンプルに4ステップです。まずは自己分析、あなたや家族に起こりうるライフイベントを書き出してみてください。

ライフプランは定期的に見直すことでより効果が発揮できます。ライフプランを活用して、将来に必要なお金を準備していきましょう

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関連記事:ファイナンシャルプランナーに相談できる内容とは?メリットや相談の流れを解説

著者

柴田 剛秀

柴田 剛秀(シバタタカヒデ)

大手来店型保険ショップに8年間勤務。
1000組以上の保険相談・資産運用・ライフプランニング
をしてきました。
これまでの経験を活かし、特定の商品にこだわることな
く真のライフパートナーとして、お客様にとって大切な
現在・未来の安心をご提供致します。
妻(同い年)・長男(10歳)・長女(5歳)の4人家族
【経歴・資格】AFP・宅地建物取引士
【得意分野】資産形成、資産運用、生命保険、不動産投資
【趣味】漫画、テニス

監修者

工藤 崇

工藤 崇(クドウタカシ)

独立型ファイナンシャルプランナー。WEBを中心にFP関連の執筆・監修多数。セミナー講師・個別相談のほか、「相続の第一歩に取り組む」ためのサービスを自社で開発・提供。東京・北海道・京都を拠点として事業展開。株式会社FP-MYS代表。
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