一万円札

手取り30万円は多い?少ない?額面収入や年収、生活レベル、世帯年収を増やす方法を徹底解説!

柴田 剛秀

著者:
柴田 剛秀(シバタタカヒデ)

工藤 崇

監修者:
工藤 崇(クドウタカシ)

投稿日:2023/11/29 更新日:2024/2/8

「手取り30万円なら額面や年収はいくら?」
「世間的にはどのくらいのレベルなの?」

「手取り30万円で家庭を持ってもやっていける?子どもは育てていけるのかな……」

このような悩みを抱えていませんか?

手取り30万を多いと捉えるか少ないと捉えるかは、年齢・家族構成・生活スタイルによって異なります。生活レベルを判断するには、あなたの生活状況に合わせて具体的な生活費の内訳をイメージする必要があります。

そこで今回は「手取り30万円の額面・年収・世間平均との比較」・「世帯構成別における手取り30万円の生活レベル」をご紹介。手取り収入を今より増やすための方法も併せて解説するので、この記事を読めば手取り30万円超えを目指せるでしょう。

この記事を読んでわかること

  • 「手取り30万円の額面・年収・世間平均との比較」
  • 「世帯構成別における手取り30万円の生活レベル」

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手取り30万円なら額面や年収はいくらなの?

手取り30万円なら額面や年収は一体いくらになるのでしょうか。そもそも手取りとは、給与額から所得税・住民税・社会保険料などを差し引いた額で、会社勤めの社会人が実際に受け取る額です

手取り30万円の生活レベルが多いのか少ないのかは、年齢・家族構成・生活スタイルによって異なります。あなたが世間においてどのくらいのレベルなのか把握するために、これから具体的にみていきましょう。

手取り30万円になるには額面で約38万円必要

手取り30万円になるには額面で約38万円が必要です。額面とは会社からあなたに支払われる合計金額のことで、一般的な給与明細では「総支給金額」に記載されています。手取り30万円になるための具体的な給与明細書を以下に示します。

項目月収
総支給額38万4,166円
健康保険1万9,000円
厚生年金3万4,770円
雇用保険2,305円
所得税9,316円
住民税1万8,275円
手取り額30万0,500円
項目 月収
総支給額 38万4,166円
健康保険 1万9,000円
厚生年金 3万4,770円
雇用保険 2,305円
所得税 9,316円
住民税 1万8,275円
手取り額 30万0,500円

額面月収38万円と手取り30万円の8万円の差は、社会保険料と呼ばれる健康保険・厚生年金・雇用保険と所得税・住民税です。社会保険料と税金を差し引いて手取り30万0,500円になるには、総支給額が38万4,166円必要ということになります。

手取り30万円なら年収は額面で約450~620万円

手取り30万円なら年収では額面で約450〜620万円になります。手取り30万円は月収38万円となり、年収はボーナスの有無・ボーナスの額によって異なってきます。

ボーナスがない場合、月収38万円✕12ヶ月=456万円です。ボーナスがある場合は、公務員の方を参考にしてみましょう。

公務員の方はボーナスが年4.5ヶ月分であるため、(月収38万円✕12ヶ月)+(月収38万円✕4.5ヶ月)=年収627万円。しかし、通常は会社の利益によってボーナス額は都度異なります。手取り30万円なら年収は額面で約450〜620万円と幅がある点を把握しておきましょう

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手取り30万円は多い?少ない?世間の平均と比較

手取り30万円の額面と年収がわかりました。それでは、手取り30万円は世間の平均と比較して多いのでしょうか。それとも少ないのでしょうか。比較する対象は、性別と年齢別の2項目です。

比較する対象:

  • 性別
  • 年齢別

手取り30万円の収入を得ていても、自分が世間一般ではどのくらいのレベルに位置するのか気になるのではないでしょうか。あなたの状況を当てはめながら、参考にしてみてください。

手取り30万円は男性・女性の平均賃金と比べても高額

まずは、手取り30万円について男性・女性別の平均賃金と比べてみましょう。令和4年に厚生労働省が実施した賃金構造基本統計調査によると、男性・女性の1ヶ月当たりの賃金は以下のとおりです。

性別1ヶ月当たりの賃金
男性34万2,000円
女性25万8,900円
男女計31万1,800円

参照元:厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査結果の概況」

本調査における賃金の定義は、超過労働給与額を差し引いた額かつ所得税などを控除する前の額です。額面では約38万円である手取り30万円は、男性・女性の平均賃金と比較しても高額になることが見て取れます

手取り30万円は働き盛りの40代・50代男性の収入レベル

次に、手取り30万円について年齢別の平均賃金と比べてみましょう。厚生労働省の賃金の定義より、手取り30万は額面で約38万円として参照してください。

年齢 男性 女性 男女計
~19歳 18万7,700円 17万8,400円 18万4,200円
20~24歳 22万0,500円 21万6,300円 21万8,500円
25~29歳 25万9,300円 24万0,800円 25万1,200円
30~34歳 29万7,000万円 25万4,000円 28万1,000円
35~39歳 33万5,800円 26万8,200円 31万2,500円
40~44歳 36万3,600円 27万5,600円 33万3,700円
45~49歳 38万8,100円 27万8,500円 34万9,200円
50~54歳 41万0,900円 27万9,200円 36万4,700円
55~59歳 41万6,500円 28万円 37万円
60~64歳 32万1,800円 23万7,300円 29万5,600円
65~69歳 27万4,500円 21万6,200円 25万7,600円
70歳~ 24万5,900円 21万7,800円 23万8,100円
年齢計 34万2,000円 25万8,900円 31万1,800円

女性ではすべての年齢階級において平均以上の収入額であり、男性は働き盛りの40代・50代男性の収入レベルです。なお、厚生労働省の賃金構造基本統計調査はボーナスを含んでいない金額で算出されています。そのため、手取り30万円にボーナスが加算される年収であれば、高い収入層といえます

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【世帯構成別】手取り30万円の生活レベルはどれくらい?

手取り30万円の生活レベルはどれくらいなのでしょうか。手取り30万円の生活レベルは家族構成によって異なるため、世帯構成別に分けて生活レベルをみていきましょう

世帯構成別の生活レベル:

  • 実家暮らしの独身の場合
  • 1人暮らしの独身の場合
  • 2人暮らしの場合
  • 親子3人暮らしの場合

独身では実家暮らしと1人暮らしの場合に分けます。そして、夫婦・カップルの場合の2人暮らし、親子3人暮らしの場合、それぞれについても検証します。

【実家暮らしの独身の場合】手取り30万円の生活レベル

まず、実家暮らしの独身の場合における手取り30万円の生活レベルについてみてみましょう。SUUMOジャーナルが行なった調査によると、実家暮らしの人が実家に入れるお金は平均3万7,417円です。(参照元:SUUMOジャーナル「実家暮らし派に聞いた! ズバリ、家にいくらお金を入れている?」)そこで、家賃を4万円と設定します。

出費金額
家賃4万円
水道光熱費0円
食費4万円
交通通信費2万円
趣味含む娯楽費5万円
保険料1万円
貯金14万円

実家暮らしの場合、家賃・光熱費がかかりません。外食をしなければ食費も節約できます。手取り30万あれば娯楽を楽しみながらも貯金もできる計算になるので、ゆとりある生活を送れるでしょう

【1人暮らしの独身の場合】手取り30万円の生活レベル

次に、1人暮らしの独身の場合における手取り30万円の生活レベルについてみてみましょう。1人暮らしの生活費内訳は、以下のとおりです。

出費金額
家賃7万5,000円
水道光熱費1万5,000円
食費4万円
交通通信費2万円
趣味含む娯楽費5万円
保険料1万円
貯金9万円

実家暮らしに対して1人暮らしの場合、家賃・水道光熱費が余分にかかるため、支出額は21万円です。それでも貯金に9万円回せることになります。たとえ家賃が10万円程度になったとしても、問題なく生活できるはずです

【2人暮らしの場合】手取り30万円の生活レベル

2人暮らしの場合における手取り30万円の生活レベルについてみてみましょう。2人暮らしの生活費内訳は、以下のとおりです。

出費金額
家賃10万円
水道光熱費1万5,000円
食費7万円
交通通信費2万5,000円
趣味含む娯楽費5万円
保険料2万円
貯金2万円

2人暮らしでは広めの部屋が必要となるため、家賃を10万円に設定しました。そのほか、食費・交通通信費・保険料を多めに算出しており、支出額は28万円です。貯金額は2万円となりますが、家賃を10万円以内に抑えると娯楽や貯蓄に回せるお金を増やせるでしょう

【親子3人暮らしの場合】手取り30万円の生活レベル

親子3人暮らしの場合における手取り30万円の生活レベルについてみてみましょう。親子3人暮らしの生活費内訳は、以下のとおりです。

出費金額
家賃12万円
水道光熱費2万円
食費7万円
交通通信費2万5,000円
趣味含む娯楽費4万円
保険料2万円
貯金5,000円

趣味を含む娯楽費を実家暮らし・1人暮らし・2人暮らしよりも抑えています。しかし、2人暮らしよりも家賃・水道光熱費が上がってしまうため、貯金へは5,000円程度しか回せません。

手取り30万円で配偶者に収入がなければ、経済的に厳しい可能性があります。教育費は、国公立または私立・居住する自治体の支援制度によって異なるため、利用できる制度を確認しておきましょう。

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手取り収入を今より増やすための3つの方法

手取り収入を今より増やすためにはどうすればよいのでしょうか。国税庁の民間給与実態統計調査によると、給与所得者の平均給与は令和4年分で458万円に対して、平成13年分は454万円でした。

このように手取り収入を増やしたいと思っても、今の会社での昇給は容易ではありません。そこで昇給以外で今より増やすための方法をご紹介します。手取り収入を増やす方法は、以下の3つです。

手取り収入を増やす方法:

  1. 副業をして収入を増やす
  2. 今より年収の高い会社に転職する
  3. 夫婦共働きにして世帯年収を増やす

それぞれ詳しくみていきましょう。

①副業をして収入を増やす

手取り収入を増やす方法の1つ目は、副業をして収入を増やす方法です。政府は副業・兼業を促進しており、2019年以降、副業・兼業を認める会社は急激に増加しています。本業に支障をきたさない範囲内で続けられる副業を見つけてみましょう

クラウドソーシングなどを活用すれば、在宅で隙間時間に副業できます。例えば、Webデザイン・Webライティング・プログラミングなどです。ほかにも、飲食店・コールセンターなどでのアルバイトや引越スタッフ・イベントスタッフなどの短期バイトもおすすめです。

しかし、会社が副業を禁止している場合もあります。禁止されている副業を行なえば懲戒処分・解雇の対象となる可能性があるため、事前に就業規則を必ず確認しておきましょう。

②今より年収の高い会社に転職する

手取り収入を増やす方法の2つ目は、今より年収の高い会社に転職する方法です。今の会社で給与が上がる見込みが低いのであれば、転職を視野に入れてみましょう

まずは、転職支援サービスに登録し、自分の市場価値を確認してください。転職はリスクも伴うため、退職してからではなく在職中に転職活動を行ないましょう。

同業種への転職なら、今までの経験を活かせるため実績をアピールしやすくなります。一方、未経験職種への転職では、今よりも手取り収入が下がる場合もあることを覚悟しておいてください。高年収だけの条件にとらわれることなく、労働条件・勤務環境も重視して転職活動を行ないましょう。

③夫婦共働きにして世帯年収を増やす

手取り収入を増やす方法の3つ目は、夫婦共働きにして世帯年収を増やす方法です。世帯構成別における手取り30万円の生活レベルで紹介したように、手取り30万あれば配偶者や子ども1人を養えます。

しかし、子どもが増えたり、手厚い教育を受けさせたりすると、さらなる支出がのしかかります。さらに、老後資金の形成も考えれば、共働きで世帯年収を増やすことが望ましいでしょう。

配偶者がパート勤務を行なう場合、扶養範囲内での働き方がほとんどですが、フルタイム勤務に切り替えて働くのも1つの方法です。社会保険料の106万円・130万円の壁を超えて働くなら、働き損を防ぐために200万円以上超える収入を目指しましょう。

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まとめ:あなたに合う方法で手取り30万円超えを目指そう

手取り30万円の額面収入は約38万円です。手取り30万円は男性・女性の平均賃金よりも高額で、働き盛りの40代・50代男性並みの上位収入レベルです。

しかし、手取り30万円以上あっても、家族構成や生活スタイルによって満足できない場合もあります。単身世帯や地方勤務なら経済的に余裕がありますが、家族を養わなければならない場合、厳しくなるかもしれません。

とはいえ、今の会社で昇給を期待する以外にも、手取り収入を増やす方法はあります。今回ご紹介した内容を参考に、あなたの状況に合った方法で手取り30万円超えを目指してみましょう

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著者

柴田 剛秀

柴田 剛秀(シバタタカヒデ)

大手来店型保険ショップに8年間勤務。
1000組以上の保険相談・資産運用・ライフプランニング
をしてきました。
これまでの経験を活かし、特定の商品にこだわることな
く真のライフパートナーとして、お客様にとって大切な
現在・未来の安心をご提供致します。
妻(同い年)・長男(10歳)・長女(5歳)の4人家族
【経歴・資格】AFP・宅地建物取引士
【得意分野】資産形成、資産運用、生命保険、不動産投資
【趣味】漫画、テニス

監修者

工藤 崇

工藤 崇(クドウタカシ)

独立型ファイナンシャルプランナー。WEBを中心にFP関連の執筆・監修多数。セミナー講師・個別相談のほか、「相続の第一歩に取り組む」ためのサービスを自社で開発・提供。東京・北海道・京都を拠点として事業展開。株式会社FP-MYS代表。
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