「ライフプラン表の作り方がわからない…」
「作ったあとは、どう活用すればいい?」
このようにお悩みですか?
ライフプラン表は将来のお金の動きを可視化したもので、今後の生活設計に役立ちます。お金の悩みが軽減できたりとメリットが大きいですが、具体的な作り方がわからない人も。
本記事では、ライフプラン表の意味・3パターンの作り方・メリット・活用方法について解説します。最後まで読めば、ライフプラン表の効果が理解でき、作成に向けた実行に移せるでしょう。
CONTENTS
ライフプラン表とは?意味を確認
そもそも、ライフプラン表とはどのようなものを指すのでしょうか?一般社団法人ライフプランニング協会によると、ライフプランは以下のように定義されています。
直訳すると人生計画。ライフイベントを想定し、お金が必要になるタイミングや金額を把握して準備をしたり、運用して増やして備えるための計画を立てることを言います。
毎年旅行にいきたい。車は何年で乗り換えたい。子供は私立に行かせたい。何歳までに家が欲しい。産後の復職は1年以内。老後は夫婦で旅行に行きたい。収支を書き出し計画を立てていきます。
一般社団法人ライフプランニング協会
ライフプランとは、人生計画。マイホーム購入や教育費、老後生活などの将来起こりうるライフイベントを、資金面を含めて具体的に計画することです。悔いのない生涯を送るためには、お金がなくてはなりません。
各局面で必要なお金を書き出し、収入・支出を時系列でまとめたものをライフプラン表といいます。将来必要な資金が把握できれば、お金の不安が軽減できるでしょう。
夢や目標実現に向けて、手助けとなる重要なツールです。次章では、ライフプラン表を作る具体的な方法を3パターン紹介します。あなたにピッタリな方法で、ライフプラン表を作ってみてください。
関連記事:ライフプランはどうやって立てるの?立て方、赤字になってしまったときの対策も解説
ライフプラン表の作り方3選を紹介
ライフプラン表が重要とわかっていても、具体的な作り方を知らない人は多いです。そこで、今からライフプラン表を作る方法を3通り紹介します。
ライフプラン表の3つの作り方:
- シミュレーションサイトやエクセルの無料テンプレートを利用する
- エクセルで自作する
- FPに相談する
①シミュレーションサイトやエクセルの無料テンプレートを利用する
ライフプラン表の作り方1つ目は、シミュレーションサイトやエクセルのテンプレートを活用する方法です。PCでエクセルが使える方は、エクセルの無料テンプレートが便利です。
あらかじめ作ってあるので、必要な数字や項目を入力していくだけ。自分用にアレンジすることも可能です。
無料ダウンロードできるテンプレートは、日本FP協会やマイクロソフトから提供されています。エクセルがない場合は、全国銀行協会のライフプランシミュレーションを利用しましょう。
簡単な項目を入力するだけで、未来の収支状況をグラフで確認できます。大まかに把握できる「きほん」と、詳しく設定したい方向けの「くわしく」の2通りで作成可能です。
②エクセルで自作する
ライフプラン表の作り方2つ目は、エクセルで自作する方法です。1から自分で作るため、テンプレートを活用するよりも時間がかかりますが、あなたにピッタリな内容で作成できます。
時間をかけて取り組むことで、人生の目標や理想の生活スタイルをより具体的に考えられるメリットも。ライフプラン表で必要なのは、西暦・ご自身と家族の年齢・ライフイベント・予算です。
一通り完成したら、貯蓄や収入、支出額を加えて、長期的な収支状況を確認しましょう。完成したら家族と一緒に振り返ることをおすすめします。
③FPに相談する
ライフプラン表の作り方3つ目は、ファイナンシャルプランナーに相談する方法です。FPは、金融と暮らしに関する知識を有するお金の専門家。
ライフプラン表を自作した場合でも、FPに相談することでよりブラッシュアップすることができるでしょう。金融だけでなく保険の知識も豊富なので、あらゆる観点からのアドバイスが受けられます。
第三者に自分のライフプランを相談できる貴重な機会です。ライフプラン表の作成を請け負っているFPは沢山いるので、この機会に相談してみましょう。
ライフプラン表を作る方法を3通り紹介しました。最も簡単な方法は、シミュレーションサイトの活用です。
より詳しく作成したい場合は、エクセル活用やFPに相談してみてください。知識豊富なFPに相談することで、あなたのお金の悩みが解決できるかもしれません。
関連記事:FPに払う相談料の相場はいくら?相談するメリットも把握しておこう
ライフプラン表を作るメリット
ライフプラン表を作ることには、明確なメリットが存在します。作るのが面倒くさい…と思っている方でも、メリットがわかれば実行に移せるかもしれません。具体的に得られるメリットを、3つ紹介します。
ライフプラン表を作る3つのメリット:
- 子どもに関することやマイホームのこと等、夫婦で将来のイメージを共有できる
- 各時点での収支や貯蓄残高を参考に、大きな買い物の計画を立てやすくなる
- お金に関する老後の漠然とした不安を軽減できる
子どもに関することやマイホームのこと等、夫婦で将来のイメージを共有できる
ライフプラン表を作成すれば、夫婦間で将来のイメージを共有できます。頭の中でイメージしていても、言葉で伝えるのは難しいことも。
ライフプラン表は、将来の収支状況を一覧で示したものです。子どもの教育費がいつ・いくらかかるのか、マイホームの予算はいくらにするのか。
ライフプラン表があれば、具体的に夫婦で話し合うことができるでしょう。漠然としたイメージだけでは、お金の流れは見えてきません。明確に数値で示したライフプラン表が役立ちます。
各時点での収支や貯蓄残高を参考に、大きな買い物の計画を立てやすくなる
大きな買い物の計画にも、ライフプラン表が活用できます。特に冷蔵庫や洗濯機といった大物家電は、金額が大きくすぐに用意することは難しいです。
ライフプラン表を使えば、今の収入・支出状況から、貯蓄残高の推移が確認できます。例えば5年後に30万円貯まる計画なら、そのタイミングで家電の買い替えが検討できることも。
家電製品にはそれぞれ寿命があります。急な買い替えでお金に困らないように、計画的に貯蓄しておくことをおすすめします。
お金に関する老後の漠然とした不安を軽減できる
ライフプラン表を作成することは、漠然としたお金の不安を軽減することに繋がります。特に老後資金は、必要だとわかっていても後回しにしがち。
2019年に金融庁が発表した報告書によると、夫婦2人で老後生活を送る上で2,000万円が不足すると言われています。すぐに貯められる費用ではないため、時間をかけて計画的に貯蓄することが重要に。
ライフプラン表を作成すれば、今からいくら貯めればいいのか明確にわかります。お金の不安を解消するためにも、ライフプラン表を作成しましょう。
ライフプラン表を作ることで得られる具体的なメリットを3つ紹介しました。ライフイベントを書き出したり、収支状況を確認したりと時間がかかる作業ですが、得られるメリットは大きいです。
さらに、ライフプラン表は様々な場面で役立つことも。次章では、作成したライフプラン表の活用方法を4つ紹介します。
関連記事:老後資金が5,000万円必要って本当?その根拠や老後に向けた夫婦の課題、おすすめの資産運用を紹介!
ライフプラン表はどう活用するべき?4つの活用法
ライフプラン表は作成して終わりではなく、どう活用していくかが重要です。もちろん作成して振り返るだけでも効果はありますが、各場面で活用しないともったいないでです。ライフプラン表の活用方法を4つ紹介します。
ライフプラン表の活用法:
- 必要資金到達のために働き方を変える
- 支出を確認して節約方法を考える
- 保険加入を検討する
- 資産運用のきっかけにする
①必要資金到達のために働き方を変える
ライフプラン表を作成すれば、目標実現に向けた資金が足りるのか確認できます。必要資金が不足している場合は、働き方を変えて収入アップを目指す必要があるでしょう。
収入を増やす具体的な方法は、昇進する・転職する・副業を始めるなどです。昇進による収入増が見込めない方は、転職や副業を検討してください。
転職でキャリアアップすることは今や一般的です。転職活動は、在籍したまま行うことをおすすめします。また、副業を認める企業も増えてきているので、本業と両立できる場合は副業で収入増を目指してください。
②支出を確認して節約方法を考える
目標実現に向けた資金が足りない場合は、節約して支出を抑えることも効果的です。収入増を目指した働き方により、体調を崩しては意味がありません。
家計を見直すだけで、月数万円単位で節約できる可能性も。ライフプラン表があれば、具体的にいくら足りないのかが明確にわかります。
節約の目標金額がわかれば、モチベーションアップにも繋がるでしょう。まずは固定費の節約に取り組むことがおすすめします。定期的に発生する、携帯代金や保険、光熱費を見直してみてください。
③保険加入を検討する
ライフプラン表を作成したあとは、保険の加入も検討してください。ライフプランはあくまで、予想した生涯の人生計画です。
万が一のことが起こった場合は、ライフプラン表のようには進みません。急な入院による収入減といった不測の事態に備えて、医療保険や生命保険、学資保険への加入をおすすめします。
ライフプラン表は、保険金額を設定する際にも便利です。子どもが小さいうちは手厚い保障、子どもが独立したあとは最低限の保障に変更しましょう。
ライフステージの変化によって必要な保障は変わっていきます。ライフプラン表を活用すれば、そのときに最適な保障内容がわかるでしょう。
④資産運用のきっかけにする
ライフプラン表は、資産運用を始めるきっかけにもなります。貯金好きと言われる日本人ですが、近年は若い世代を中心に、資産運用を始める人が増えてきました。
資産運用とは、持っている貯金を投資して、利益を得ること。収入・支出を変えずとも、資産を増やすことが可能です。
様々な方法がありますが、初めて資産運用をする場合は、政府も推奨するNISAやiDeCoをおすすめします。
- NISA
- iDeCo
本来であれば投資で得られた利益には約20%の税金が課せられますが、NISAで運用する場合、投資で得られた利益は非課税になる制度です。運用の基本である長期・積立・分散投資をすることで、時間をかけて資産を増やすことが可能です。
iDeCoとは、私的年金制度の一つ。拠出した掛金を自分で運用し、老後の資産形成を行う制度です。
iDeCoには税制上の3つのメリットがあり、積立・運用・受取り時において、税制上の優遇措置があります。節税効果は大きいですが、60歳になるまで原則引き出せません。
ライフプラン表の活用方法を4つ紹介しました。ライフプラン表は作成して終わりではなく、活用することでその効果が最大限発揮できます。
将来のお金の流れが確認できたら、逆算して必要なお金が貯められるよう行動してください。不足する金額が明確になれば、漠然としたお金の不安が軽減できるでしょう。
まとめ:ライフプラン表を作成して、将来の資金計画を可視化しよう
ライフプラン表を作成することで、中長期的なお金の流れが可視化できます。資金が足りるのか・何年後にいくら必要なのかが把握できれば、計画的に資産の準備ができるでしょう。
ライフプラン表は、シミュレーションサイトやエクセル、FP相談を利用することで作成可能です。作成後は、働き方の見直しや節約、保険加入の検討に役立てましょう。
資産形成の一環として、NISAやiDeCoの活用もおすすめします。ライフプラン表を元にアクションを起こし、家計改善策を実行してみてください。