「5,000万円を貯金したら投資は必要?」
「資産運用するならどんな方法があるのか知りたい」
上記のような悩みはありませんか?
貯金5,000万円あっても、将来的に余裕のある暮らしができるか不安に感じる方が多いため、投資がおすすめです。
本記事では、貯金5,000万円を超えたら投資は必要なのかや、貯金5,000万円を超えたら検討するべき5つの投資方法について紹介します。後半部分では、貯金5,000万円超えてもおすすめできない2つの投資方法や、貯金5,000万円を超える投資の4つのポイントも詳しく解説します。
貯金5,000万円の資産運用のシミュレーションを紹介しているため、自分の状況と照らし合わせてみましょう。
CONTENTS
貯金5,000万円超えたら投資は必要なのか?
貯金5,000万円を超えたら投資は必要です。理由として、以下の2点が挙げられます。順に見ていきましょう。
- 余裕のある生活には5,000万円では足りない
- 世界的にインフレが続いている
1つ目の理由として、余裕のある生活を送るためには5,000万円の貯金だけでは足りないことが挙げられます。たとえば、老後を20年間で計算した場合、余裕のある生活には月約38万円必要と言われています。
月に38万円消費しながら20年間生活するならば、「9,120万円(38万円×12ヵ月×20年)」が必要です。退職金や年金を追加しても足りない場合は、資産運用を行なってお金を増やしていく必要があります。
また、貯金5,000万円を超えたら投資が必要な2つ目の理由は、世界的にインフレが続いていることです。インフレがこのまま続くと、貯金している5,000万円の価値が年々低くなってしまいます。
現在の5,000万円の価値を鵜呑みにせず、資産運用をしてお金を増やしていくことが大切です。
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貯金5,000万円を超えたら検討するべき5つの投資方法
貯金5,000万円を超えた場合、投資をするのが1つの方法ですが、投資にもさまざまな種類があり、自分に適した方法で行う必要があります。
貯金5,000万円を超えたら検討するべき投資方法は、以下の5つです。
- 投資信託
- 株式投資
- 不動産投資
- 定期預金
- ヘッジファンド
それぞれの投資方法の特徴やメリット、デメリットをまとめました。順番に解説していきます。
①投資信託
投資信託とは、資産運用のプロにお金を預けて運用してもらう仕組みです。投資先は、株式や債券などさまざまな種類があり、金融商品ごとに異なります。
株式について、国内株式だけではなく海外株式に投資する場合もあります。投資信託のメリットの1つは、資産運用をプロに任せられるため、自分の時間を浮かせられることです。
また、投資先を分散してリスクを抑えられることや税金なしで運用できる仕組みがあるなどもメリットです。投資信託のデメリットには、金融商品を保有している間に、手数料が発生する場合があることが挙げられます。
投資信託には、元本割れするリスクがあることや、短期間で売却すると損する確率が上がることなどもデメリットです。
②株式投資
株式投資とは、企業が発行する株式を購入して配当金を受け取ったり、売却益を得たりする投資方法です。配当金は、年に1度または2度受け取れます。
株式の売却益は株価の値動きに注目しながら、株式を購入額より高く売りさばけば得られます。また、株式銘柄によっては、商品プレゼントやサービス割引券などの株主優待を受け取ることも可能です。
株式投資のメリットは、値上がり益を狙えることや、配当金を得られることです。一方、デメリットは、元本割れのリスクがあること、株価の値動きが大きいため一時的に大きな損失を被る恐れがあることが挙げられます。
株式は、基本的に100株単位で購入しますが、証券会社によっては100株未満の取り扱いもあります。
③不動産投資
不動産投資とは、マンションやアパートなどの現物不動産を購入して入居を希望する人に貸し出し、家賃収入を得る投資方法です。買った価格より高く売る売却益で稼げる場合もあります。
不動産の購入資金は、金融機関から融資を得ることで調達可能です。融資を利用すると、少ない元手でたくさん利益を出すレバレッジ効果も期待できます。
不動産投資のメリットは、満室維持で安定収入を得られることや、赤字が出たときに所得を調整して節税対策として使えることなどです。また、不動産投資ならインフレにも強い点がメリットの1つといえるでしょう。
一方、空室になるリスクを考慮しなければいけないことや、流動性の低さ、物件管理の手間などがデメリットです。
④定期預金
定期預金とは、任意の金額を定期預金専用の口座に一定期間預け入れる運用方法です。前もって決めた期間預け入れることで、普通預金よりも高い利息を受け取れます。
預け入れ期間は、1年間や10年間などさまざまです。また、1,000万円以上預け入れる大口定期の場合は、通常より金利が高くなります。
定期預金のメリットは、普通預金より高い金利で預け入れられることや元本が保証されていることなどです。定期預金を担保にして融資を受けられるのもメリットの1つでしょう。
デメリットは、預金額・期間は事前に決める必要があること、現在の低金利下では高金利に期待できないことなどです。途中でお金を引き出した場合は、事前に設定した金利より下がります。
⑤ヘッジファンド
ヘッジファンドとは、市場の値動きに左右されず、高い運用利益の獲得を目指す投資方法です。ヘッジファンドは、誰でも購入できるわけではありません。ヘッジファンドを購入できる人は、資産家や団体、企業などに限定されています。
ヘッジファンドのメリットは、高利回りが期待できることや分散投資できることなどです。また、ヘッジファンドはあらゆる投資先を対象としており、リターンが市場環境に左右されないのもメリットの1つです。
一方デメリットには、運用コストが高くなりやすいことや限られた人しか購入できないことなどが挙げられます。また、ヘッジファンドには換金性が低いデメリットも存在します。
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貯金5000万円を超えたら投資は必要?おすすめの投資方法やポイントを解説
【シミュレーション】5,000万円の資産運用
利回り | 1年後 | 3年後 | 5年後 | 10年後 | 20年後 |
---|---|---|---|---|---|
1% | 5,050万円 | 5,151万円 | 5,255万円 | 5,523万円 | 6,101万円 |
3% | 5,150万円 | 5,463万円 | 5,796万円 | 6,719万円 | 9,030万円 |
5% | 5,250万円 | 5,788万円 | 6,381万円 | 8,144万円 | 1億3,266万円 |
10% | 5,500万円 | 6,655万円 | 8,052万円 | 1億2,968万円 | 3億3,637万円 |
上記の表は、5,000万円の資産運用をシミュレーションしたものです。資産運用をシミュレーションは期間と利回りを元に行っています。
たとえば、5,000万円を1億円にしたい場合、何年後までに1億円を達成したいかによって要求される利回りが変わります。20年後までに1億円にする場合は利回り5%で足りる一方で、10年後の場合は利回り10%で運用しなければいけません。
また、利回り3%で運用する場合は、1年後5,150万円、3年後5,463万円、5年後5,796万円と堅実に資産を増やしていけることがわかります。表を参考に、どのくらいの利回りで何年運用したら目的の資産額に到達できるのか、シミュレーションしてみてください。
貯金5,000万円超えてもおすすめできない2つの投資方法
貯金5,000万円を超えた場合、投資はおすすめですが、一方でおすすめできない投資方法があります。おすすめできない投資方法を行ってしまうと、資金が増えるのではなく、減る恐れがあります。
貯金5,000万円を超えてもおすすめできない投資方法は、以下の2つです。
- 暗号資産
- FX
2つの投資方法の特徴や、おすすめできない理由をまとめました。順番に見ていきましょう。
①暗号資産
暗号資産投資とは、暗号資産(仮想通貨)の値上がり益を狙う投資方法です。暗号資産投資がおすすめできない理由は、株式や投資信託よりも価格が不安定でハイリスク・ハイリターンだからです。
たとえば、値上がりするときは短期間で2、3倍になるものの、数ヶ月で価格が半減する場合があります。暗号資産の代表的銘柄「ビットコイン」の価格は、次のとおりに推移しました。
約200万円(2020年12月11日)→約670万円(2021年3月12日)→約350万円(2021年7月16日)。短期間に上がったり下がったりと、大きな価格変動をしていることがわかります。
値動きが大きい暗号資産は、5,000万円のような大きな額を運用するのにはおすすめできません。
②FX
貯金5,000万円を超えてもおすすめできない投資方法の2つ目はFXです。FXとは外国為替取引のことで、国内のFX会社では最大25倍のレバレッジをかけられるのが特徴です。
FXがおすすめできない理由は、かけられるレバレッジが高い分、損失になった場合になくなる額も大きいからです。たとえば、25倍のレバレッジをかけて運用して損失になった場合は損失額も25倍となり、投資額が一瞬で減ってしまいます。
また、FXには証拠金維持率か一定額を下回ると強制的に決済処理される仕組みがあります。そのため、レバレッジを高く設定すると、少し値下がりするだけで損失が確定してしまう場合があります。
FXは、ハイリスク・ハイリターンなのでおすすめできない投資方法の1つです。
貯金5,000万円を超える投資の4つのポイント
貯金5,000万円を超えて投資を行う場合、ポイントを押さえることで、大きく資産を減らすことなく、リスクを抑えて投資ができるでしょう。
貯金5,000万円を超える投資の4つのポイントは、以下のとおりです。
- 資産運用の目的を設定する
- 分散投資を意識する
- 生活資金で資産運用しない
- 自分のリスクを把握する
それぞれのポイントについて、詳しく見ていきましょう。
①資産運用の目的を設定する
貯金5,000万円を超える投資のポイントの1つ目は、資産運用の目的を設定することです。目的から逆算して、自分に合った資産運用方法を実践することが大切です。
目的がはっきりしていなければ、どの資産運用方法が自分に合っているかわかりません。目的を設定する際は、5,000万円を何のために運用するのか、資産運用をする期限はいつまでに設定するかなどを考えてみましょう。
たとえば、セミリタイアを考えている場合は、将来どのように暮らしたいのかをイメージしながら必要な資金を計算します。そのうえで、途中で資金がなくならないように資産運用をしていく必要があります。
また、ローンがある場合は資産運用を始める前までに完済しておきましょう。
②分散投資を意識する
貯金5,000万円を超える投資のポイント2つ目は、分散投資を意識することです。分散投資を意識することで、資産がなくなるリスクを減らせます。
分散投資をすれば、価格の動きが異なる金融資産をバランスよく組み合わせられるメリットがあります。分散投資の分散は、資産・地域・時間の3つにわけられます。
資産の分散とは、価格の動きが異なる金融商品を複数にわけて運用することです。地域の分散とは、投資対象地域を国内外に分散させること、時間の分散とは金融商品を買うタイミングをわけることです。
時間の分散を行うことで、購入単価を減らせる場合もあります。投資をする際は、分散の観点も大切にしましょう。
③生活資金で資産運用しない
貯金が5,000万円ある状態でも、生活資金を使って資産運用しないことが大切です。なぜなら、資産運用に回したお金が万が一なくなった場合に、キャッシュが0になり生活できなくなるからです。
そのため、現在の収入と支出を計算して、余剰資金の範囲内で資産運用するようにしましょう。
また、余剰資金のなかから緊急時に必要となるお金を抜いておくことで、緊急時にキャッシュがなくて困る事態を防げます。緊急時に必要となるお金は、生活費の6カ月分ほどを見ておくのがおすすめです。
④自分のリスクを把握する
貯金5,000万円を超える投資のポイント4つ目は、自分のリスクを把握しておくことです。自分のリスクを把握しておけば、金融商品の価格がマイナスに変動している場合も動揺せずに対処できます。
リスクをどれくらい受け入れられるかは、年齢や収入、支出などによって異なります。自分の現在の状況を紙に書き出して整理することで、リスク許容度に見合った投資方法を選べるでしょう。
また、資産運用の経験がない場合は、小さな額から運用を始めるのがおすすめです。小さな額から運用することで、資産運用に失敗してもリスクを最小限に抑えられます。資産運用に慣れてきた段階で、少しずつ運用額を大きくしていきましょう。
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まとめ:貯金5,000万円を超えたら投資を行いましょう
本記事では、貯金5,000万円を超えたら投資は必要かどうかやおすすめの投資方法、投資する際のポイントなどを解説しました。
貯金5,000万円を超えたら投資を行い、インフレに備えたり、余裕のある生活を送るための資産を増やしたりしていくことが必要です。
貯金5,000万円を超えたら検討するべき投資方法は、投資信託と株式投資、不動産投資、定期預金、ヘッジファンドの5つです。それぞれに異なるメリット、デメリットがあるので、自分に適した投資方法を考えてみましょう。
一方で、おすすめできない投資方法は、暗号資産とFXです。2つの投資方法は、ハイリスク・ハイリターンなため、大きな損失を被る恐れがあります。
投資方法は複数あるため、貯金5,000万円を超えたら、資産運用の目的を明確化して自分に適した投資にチャレンジしてみましょう。