年収1000万円を目標に仕事をしている人も多いですが、実際に年収1000万円はどのような生活を送れるのか気になりますよね。
結論、年収1000万円の手取りは600〜800万円程度で、一人暮らしから三人暮らしであればある程度自由な生活ができます。
本記事では年収1000万円の手取り、できること・できないこと、年収1,000万でも生活が苦しくなる原因について紹介します。
年収1000万円になるためにするべきにすることまでまとめたので、最後まで読むことで生活を豊かにするヒントが得られるかもしれません。
CONTENTS
年収1000万の手取りはおよそ700万~800万ほど
年収1000万円の手取りはおよそ600〜800万円ほどです。
手取りは扶養家族の数、税率(所得税や住民税)、保険料率などにより左右されるため、年収から正確な手取り額を導き出すことはできません。あくまでも目安として考えてください。
ボーナス無しで月の手取りを考えると、700万円の場合は58.3万円、800万円の場合は66.6万円です。約60万程度が手取りであると考えて良いでしょう。
手取り金額の確認方法
手取り金額はあなたの給料の総支給額から、所得税や社会保険料などさまざまな金額を差し引くことで確認ができます。
「給料 – (所得税+健康保険料+厚生年金保険+住民税+雇用保険料+介護保険料)」で求めることが可能です。
ここからは手取り金額を確認するために必要な税金や保険料の算出方法をご紹介します。
- 所得税の計算方法
- 住民税の計算方法
- 健康保険料の計算方法
- 厚生年金保険料の計算方法
- 雇用保険料の計算方法
- 介護保険料の計算方法
自分の手取り金額を把握するためにも、それぞれについて確認していきましょう。
所得税の計算方法
所得税は所得金額に対してかけられる税金で、所得が増えるごとに税率が段階的に上がっていきます。
自分の所得税を計算したいという方は下記の表をもとに「所得金額×税率-控除額」で算出してみましょう。
課税所得金額 | 税率 | 控除額 |
---|---|---|
1,000円〜194万9,000円 | 5% | 0円 |
195万円〜329万9,000円 | 10% | 9万7,500円 |
330万円〜694万9,000円 | 20% | 42万7,500円 |
695万円〜899万9,000円 | 23% | 63万6,000円 |
900万円〜1,799万9,000円 | 33% | 153万6,000円 |
1,800万円〜3,999万9,000円 | 40% | 279万6,000円 |
4,000万円以上 | 45% | 479万6,000円 |
実際にどれくらいの所得税が課されるかは、年収から経費や所得控除を引いた結果で異なります。
住民税の計算方法
住民税を計算するためには課税所得金額と所得割額を算出する必要があるため、下記の手順に沿って計算をしていきましょう。
- 所得-所得控除=課税所得金額
- 課税所得金額×税率-税額控除=所得割額
- 所得割+均等割=住民税額
所得控除額は下記の表のようになっており、年収1000万円の場合は195万円の所得控除を受けることができます。
給与等の収入金額 (給与所得の源泉徴収票の支払金額) | 給与所得控除額 |
---|---|
1,625,000円まで | 550,000円 |
1,625,001円〜1,800,000円まで | 収入金額×40%-100,000円 |
1,800,001円〜3,600,000円まで | 収入金額×30%+80,000円 |
3,600,001円〜6,600,000円まで | 収入金額×20%+440,000円 |
6,600,001円〜8,500,000円まで | 収入金額×10%+1,100,000円 |
8,500,001円以上 | 1,950,000円(上限) |
また、課税所得金額に市民税6%、道府県民税4%の合計10%の税率をかけて所得割額を算出しましょう。
健康保険料の計算方法
健康保険料は「標準報酬月額 × 健康保険料率」で算出することが可能です。
標準報酬月額は4〜6月給料の合計÷3で求めることができ、健康保険料率は都道府県によって異なるので、あなたの住んでいる地域によって変動します。
また、会社員として仕事をしている場合は健康保険料が会社と折半になるので、先ほど算出した健康保険料の半分を負担することになります。
厚生年金保険料の計算方法
厚生年金保険料は「標準報酬月額 × 18.3%」で求めることができます。標準報酬月額は前述した通り、4〜6月給料の合計÷3で求めることが可能です。
保険料率に関しては一律18.3%となっているため、あなたの給料から標準報酬月額を算出すればすぐに計算することができるでしょう。実際の負担額は会社と労働者で折半するので、ご自身の厚生年金保険料の負担は9.15%で計算することになります。
雇用保険料の計算方法
雇用保険料は「給与額×雇用保険料率」で算出することができます。
事業によって雇用保険料率が異なり、令和6年度では一般の事業は0.6%、農林水産業または建設業では0.7%となっています。
こちらも会社負担分があるため、労働者の負担が大きくなるわけではありません。
介護保険料の計算方法
介護保険料は「標準報酬月額 × 介護保険料率」で求めることが可能です。
介護保険料率は都道府県によって異なるため、あなたの住んでいる地域はどのくらいの割合なのかを確認して計算しましょう。例えば東京都の令和6年度の介護保険料率は9.98%です。
参考:協会けんぽ|令和6年度の協会けんぽの保険料率は3月分(4月納付分)から改定されます。
年収1000万を超えられる人の割合は?
国税庁が令和5年5月9日に発表した「令和4年分 民間給与実態統計調査 調査結果報告」によれば、年収1000万円よりも上の給与所得者は5.4%ほどです。
およそ20人に1人の割合で、年収1000万円を超えていることが分かります。
なお、同調査では男女別の割合もでています。男性の給与所得者の場合は年収400〜500万が多く、女性の給与所得者に絞ると100〜200万円が多い結果でした。
女性の給与に関しては、子育てなど家庭の事情によるパートやアルバイトの非正規雇用の金額も含まれています。女性の雇用形態を正社員に限定すると、平均年収は407万円といった結果がでています。
1人で年収1000万円を超えることは容易ではありませんが、世帯年収1000万円であれば比較的達成しやすい傾向にあるといえるでしょう。
参考:国税庁「令和4年分 民間給与実態統計調査 調査結果報告」
年収1000万になるためにするべきこととは
年収1000万になるためにするべきことはさまざまありますが、主流である手段を3つ紹介します。
- 大企業に就職する
- 副業や起業をする
- 投資など資産運用をする
年収1000万円に到達するためには、今までのキャリアも重要です。詳細を見ていきましょう。
大企業に就職する
学歴や独自の経験がアピールできるなら、就職の時点で大企業を視野にいれましょう。給与のみを重視するなら、毎年発表される会社別の平均年収ランキングを参考に企業選びをすることもおすすめです。
ただし新卒の時点でどの程度もらえるのかは企業により異なるうえに倍率も高いため、それぞれの企業研究は必要不可欠です。
また、近年はポテンシャル採用(中途・新卒採用問わず)を実施している企業も増加傾向にあります。経験を積むことができれば、キャリアアップも期待できるでしょう。
転職や就職においてポテンシャル採用は、学歴やキャリアがなくても、将来性があれば採用される可能性があるため視野に入れましょう。
副業や起業をする
副業や起業をすることで、年収1000万円を超えることが期待できます。
今勤めている会社で出世しても年収1000万円が期待できない場合は、副業を検討しましょう。ただ、今の年収にもよりますが、時給1,000円程度のバイトをしても年収1000万円は期待できません。
フリーライター、フリーエンジニア、フリーデザイナーなどインターネット経由でのサービス提供をする仕事や、資格を使った時給の高いバイトをする必要があります。一度自ら仕事をし、独立できるノウハウを構築できたら起業を視野に入れると良いでしょう。
投資など資産運用をする
年収が上がるわけではありませんが、投資など資産運用をするとお金を増やせます。2024年から開始された一般NISA制度の利用をすれば、非課税で個別株、インデックス投資が可能です。
投資に興味がある場合、まずはインデックス投資から調べてみることがおすすめです。インデックス投資は投資先が分散されているため、個別株に比べて低いリスクで始められます。まずは投資に関して知識をつけましょう。
年収1000万を目指せる職業とは
年収1000万円を目指せる代表的な職業は、以下のとおりです。
- 士業
- 医者
- 経営者
- 総合商社
- 外資系企業のコンサルタント
士業は弁護士・税理士・公認会計士などが当てはまり、平均的に5年以上働くと年収1000万円も夢ではありません。
また、年収が高そうと多くの人が思い浮かべるのは医者や経営者でしょう。年齢や勤務形態、病院の規模など変動はありますが医者という職業柄、年収が高くなりやすいです。
経営者も同様に、規模によって開きはありますが一般的な会社員と比較すると大きく上回ります。総合商社の社員や外資系企業のコンサルタントなどは、20〜30代で年収1000万円も目指せるでしょう。
フリーランスでも年収1000万を目指せるの?
会社員として働いている方の中には、今後フリーランスとして活動していきたいという方もいるでしょう。
フリーランスとして活動する場合でも年収1000万円を目指せるのか、注意点はあるのかをご紹介します。
- 自分で案件の量が調整できるので年収1000万円を目指せる
- 経費として計上できるものが多いので節税ができる
- 社会保険料や税金を自分で支払わないといけない
独立をする上で大切なポイントは複数あるので、ぜひ覚えておきましょう。
自分で案件の量が調整できるので年収1000万円を目指せる
フリーランスになると、活動時間はもちろん業務の量も自分で調整が可能です。
そのため、休みを削って仕事を入れ続ければ収入を増やし続けることができます。
もちろん、休みをとりながらもスキルを上げて高単価な案件を複数受けることができれば年収1000万円を目指すことも可能です。
休みをとりたい時は案件を減らして調整できるので、ある程度安定してきたら会社員よりもプライベートが充実した生活を送れるでしょう。
経費として計上できるものが多いので節税ができる
フリーランスとして登記をすると、事業に関わるさまざまな費用を経費として計上することが可能です。
そのため、実際の所得額よりも収入は少ないものとして申告することができるので、節税を行うことができます。
例えば、自宅で仕事をしている場合、家賃やインターネット料金等の中から何割かを仕事で使用したものとして経費にすることもできます。
社会保険料や税金を自分で支払わないといけない
フリーランスの注意点としては、会社員と違って社会保険料や税金を自分で支払う必要があることです。
国民健康保険や国民年金が全額自己負担となるので、会社員よりも負担額が増えます。
税金に関しても所得税の控除額は会社員であれば最大195万円のところが、個人事業主になると最大65万円になります。
ただし、経費としての計上ができるようになるため、一概にフリーランスの方が損であるとは言えません。
年収1000万でも手取りは低い!原因を解説
年収1000万円でも手取りが低い理由について、主な原因を3つ紹介します。
- 所得税
- 住民税
- 社会保険料
日本は貧富の差の緩和や社会的弱者をつくらないことを目的とし、富の再分配(累進課税)を行っています。詳細を見ていきましょう。
所得税
所得税は累進課税制度が採用されており、課税所得金額が増えるほど所得税も高くなります。
課税所得金額 | 税率 | 控除額 |
---|---|---|
195万円以下 | 5% | 0円 |
195万円超え330万円以下 | 10% | 97,500円 |
330万円超え695万円以下 | 20% | 427,500円 |
695万円超え900万円以下 | 23% | 636,000円 |
900万円超え1800万円以下 | 33% | 1,536,000円 |
1800万円超え4000万円以下 | 40% | 2,796,000円 |
4000万超え | 45% | 4,796,000円 |
所得税は分離課税に対する税を除けば、5〜45%の7段階に分けられます。例えば課税所得金額が1000万円の場合、「10,000,000円×0.33-1,536,000円=1,764,000円」が所得税です。
つまり所得税を引かれるだけで、手取りは8,236,000円まで減る計算です。
住民税
住民税は原則住民登録をしている市町村に納める税金のことで、所得割(年間所得金額×10%)と均等割(5,000円)の2つから金額が決定します。
基本的に全国民が納付する税金ですが、低所得者などのケースは対象外です。
住民税は教育や福祉など、公的サービスの運営や維持に使われます。
社会保険料
社会保険料は、健康保険や介護保険、厚生年金保険、雇用保険、労災保険にかかる料金のことを指します。
労災保険は会社が全額納付しますが、残りの4つの社会保険料は会社と従業員で折半し納入します。
社会保険 | 対象者 |
---|---|
健康保険 | 労働する全国民 |
介護保険 | 満40歳以上の国民 |
厚生年金保険 | 正社員など、組織が雇用する国民 |
雇用保険 | 1週間の労働時間が20時間以上かつ、31日以上継続して雇用される予定がある労働者 |
社会保険料を納付することで、失業や休業を要するときでも最低限度の補償を得られます。
年収1000万の人ができること・できないこと
年収1000万円の人ができること・できないことをまとめました。
- 車を買える?
- マイホームを買える?
- 結婚できる?
- 子育てできる?
- 貯金ができる?
それぞれ確認していきましょう。
車を買える?
年収が1000万円あれば、新車の購入も充分に可能です。一般的に、車の理想価格は年収の半分と言われているため、500万円程度といえます。
500万円あれば選択肢の幅も広く、好みのカスタマイズもできるでしょう。
ただし、子供を育てている場合、私立の学校やインターナショナルスクールに通わせたい、習い事をさせたいなど、教育費にお金がかかるケースも考えられます。その場合は、車の予算を多少抑える必要があるかもしれません。
マイホームを買える?
年収1000万円であれば、住宅ローンを組んでのマイホームの購入も充分に可能です。一般的に世帯年収の5〜7倍が、住宅ローンの目安と言われています。5000〜7000万円であれば、基本的に無理のない範囲で返済ができるでしょう。
ただし、やはり子供の教育方針で教育費がかさむ傾向にある場合は月々の出費を抑えた方が生活が安定します。
結婚できる?
年収1000万円あれば、結婚しパートナーを養うことも充分に可能です。子育ての場合、1人であれば問題なく育てることができるでしょう。
しかし2人以上産み育てるとなれば、生活がひっ迫する可能性があります。その場合は、ライフワークバランスを見ながら、パートナーに正社員やパートの雇用形態で働いてもらう必要が出てくるかもしれません。
子育てできる?
多くの年収を得ているため、余裕をもって子育てができるのではないかとイメージされます。しかし、実際は意外に年収1000万円あっても子育てが厳しいと感じるケースが多いです。
年収が高いからこそ、家族で週に何回も外食をしたり、思いつくままにレジャーを楽しむなどする可能性があります。知らぬ間にお金をたくさん使い、請求がきて驚くというパターンも多いでしょう。
子供がいる場合、例えば習い事や服やそのほかにも必要なものを揃えようとすると費用は大きくなるものです。教育方針によって違いは出ますが、習い事をいくつもさせていると月謝以外に負担は増えるので、マネープランをきちんと立てることが大事といえます。
貯金ができる?
年収1000万円の場合、ある程度の貯金が可能です。実家暮らしの場合、月々の出費を月10万円程度に抑えることもできるため、毎月50万円程度貯金や投資に回せるお金が捻出できます。
しかし年収1000万円でも、家庭を持てば貯金できる額は激減します。生活水準や形態によっては、苦しい一面も出てくるはずです。
年収1000万でも生活が苦しいって本当?
年収1000万円ともなれば、生活は安定し豊かな暮らしができると想像できます。しかし現実は、そうでもありません。
所得制限により公的制度が使えなかったり、税金により手取りが減ったりするためです。生活が苦しくなる主な理由を、以下にまとめました。
- 所得制限によって使えない公的制度がある
- 税金によって手取りが減る
- 住むところによっては出費がかさむ
- 子供を私立に通わせると出費が大きくなる
それでは、それぞれ詳細を見ていきましょう。
所得制限によって使えない公的制度がある
所得制限により使えない公的な制度や控除が存在します。以下の控除は、所得が一定を超えると適用されなくなるケースがあります。
- 基礎控除
- 配偶者控除
- 住宅ローン控除
- 住宅取得等資金の贈与に対する控除
- 児童手当
- 障がい者手当
- ひとり親制度
- ⾼等学校等就学支援金
近年議論されている年収1,000万円の家庭に関係しているのが、児童手当の所得制限です。児童手当においては、前年末に児童が生まれていない場合には約830万円を超えると所得制限が適用され、扶養親族の人数ごとに所得制限の限度額が変わります。
年収1,000万円の場合、児童2人 + 年収103万円以下の配偶者を扶養していても所得制限に引っかかることがあります。
税金によって手取りが減る
税金により手取りが減るため、生活が厳しくなるケースも考えられます。例えば所得税にのみにフォーカスして、年収700万円の場合と比較してみましょう。
仮に年収1,000万円から195万円の給与所得控除、48万円の基礎控除、125万円の社会保険料控除を差し引くと、632万円が課税所得となります。年収700万円では180万円の給与所得控除、48万円の基礎控除、100万円の社会保険料控除を差し引くと372万円になります。
【年収1,000万円】
手取り632万円×20%-427,500=83万6,500円
【年収700万円】
手取り372万円×20%-427,500円=316,500円
年収自体は400万円の差がありますが、年収1000万円だと税率が高くなるため、額面から所得税を引いた額の差はかなり縮まります。所得税に加えて、住民税やさきほど紹介した所得制限などの要素が入れば、手取りは想定以上に減ります。
住むところによっては出費がかさむ
年収が高い仕事は都市部にあるため、出費がかさむ傾向にあります。都市部は地方に比べて賃貸マンションの金額が高く、物価も高いです。また、子供のための教育施設も揃っており、養育費も出費がかさむ傾向にあります。
都市部は地方に比べると出費が多くなるため、生活が苦しくなるケースは少なくありません。
ただし、年収を高くしている大企業の場合、福利厚生が充実しており住宅手当などが使えるケースもあるでしょう。
子供を私立に通わせると出費が大きくなる
年収が高い世帯ほど、教育費が高くなる傾向があります。そのため、子供を私立の幼稚園や学校に通わせる世帯も多いです。
私立小学校にかかる年間の学費は、平均で170万円程度です。
月当たり換算で14万円程度が必要でしょう。年収が高いとあまり計画を立てずに住宅を購入したり、買い物や外食などをしがちです。
年収1000万円だと月額50〜60万円程度の収入があります。しかし、子供の学費で14万円程度、そのほか諸々必要な教育費も必要になるため、何気ない生活費と合わせると負担が大きくなるでしょう。
年収1000万の生活をより良くするためにおすすめの行動
年収1000万円で、生活をより良くするためにおすすめの行動は、以下のとおりです。
- 固定費の見直しをする
- 資産運用を始める
- 節税対策
おすすめの行動を知っておくだけでも、生活の負担を軽減できるので、試してみてください。
固定費の見直しをする
家庭でできる節約の基本は、固定費の見直しです。代表的な固定費は、以下のとおりです。
- 家賃、住宅ローン
- 水道光熱費
- 通信費
- 交通費
毎月発生する固定費をしっかりと見直し、節約することで継続的なコスト削減ができます。家賃や住宅ローンはすぐに見直せないかもしれませんが、水道光熱費・通信費などは自分の使い方次第で浮かせられるでしょう。
浮いた固定費を貯蓄やローンの繰り上げ返済などに充てると、より生活の負担を軽減させられます。
資産運用を始める
年収1000万円あれば、資産運用を始めるのも1つの方法です。資産運用は、以下の方法があります。
- 株式
- 債権
- 保険
- 円預金
- 投資信託
自分の持っているお金を金融商品に配分し、効率的に手持ちのお金を増やすことが資産運用です。成功すると、大きく資産を増やせますが、一方で不確定的な利益となるため、1つの賭けといえます。
元本割れのリスクも否めないので、リスクとリターンをしっかりと把握して行ってください。資産運用に使うお金は、生活費から出すのではなくてしばらく使う予定がないものにしましょう。
節税対策
年収が高いからこそ、しっかりと節税対策を行うと良いです。税制上の制度を利用し、支払う税金を抑えることができます。以下の方法は、節税効果を得られるので、活用しましょう。
- 所得金額から課税額を減らす控除
- 任意の市区町村に寄付をするふるさと納税
- 貯蓄としても活用できるNISA・iDeCo
それぞれ解説するので、自分が始めやすい方法から試してみてください。
所得金額から課税額を減らす控除
所得金額から税金を計算する際に、課税対象額を少なくする制度があります。控除、と呼ばれるものでさまざまな種類があり、受けられる条件も異なりますが、基礎控除は全ての人に適用される控除です。
年間の所得金額に応じて控除額が決まり、2400万円以下であれば48万円の基礎控除が受けられます。そのほか、養わなければいけない家族がいる場合は配偶者控除、16歳以上の子供がいる場合は一定金額の扶養控除が受けられるでしょう。
任意の市区町村に寄付をするふるさと納税
ふるさと納税は、自分が生まれたふるさとや応援したいと思う市区町村に寄付できる制度です。寄付をすることで、住民税の減額や税務署からの還付を受ける可能性があります。
寄付した金額のうち2,000円を超える部分については、控除や還付を受けられます。例えば50,000万円ふるさと納税をした場合、2,000円を差し引いた48,000円が控除されるのです。
また、寄付金の30%以内の返礼品がもらえるため、良いことづくめでしょう。ワンストップ特例制度を利用すると、確定申告をしなくても控除が受けられます。
貯蓄としても活用できるNISA・iDeCo
NISAやiDeCoのような少額投資非課税制度を活用することも節税効果を得られるでしょう。NISAは、投資を行った場合の利益が一定額まで非課税になる制度です。NISAは少額から始められるメリットがあります。
NISAはつみたて投資枠と成長投資枠に分かれており、年間360万円まで非課税で期間は無期限です。一方で、デメリットは元本割れのリスクと選択できる金融商品が一部限定限されていることだといえます。
iDeCoは、私的年金と呼ばれる制度で自分で申し込みをし、掛金を拠出・運用する方法です。受給できる年齢は60歳からで、掛け金が全額控除になる点や運用益が非課税になる点がメリットといえるでしょう。
一方で、元本割れのリスクと運用中に手数料がかかる点がデメリットだといえます。それぞれ良し悪しはあるので、十分理解した上で始めてください。
収入を増やすためにおすすめの副業
年収1000万円でも生活が厳しいという方や、これから年収1000万円を超えられるように頑張りたいという方におすすめの副業をご紹介します。
- ブログ運営
- プログラミング
- アフィリエイト
- 投資
- クラウドソーシング
- セミナー講師
- 動画編集
ブログ運営
自身で記事を作成してインターネットへ情報を発信するブログ運営は、日々の空き時間でもやりやすいためおすすめの副業です。
ブログ上に広告を貼り、ユーザーがその広告から商品を購入してくれたり、閲覧してくれたりすることであなたへ収益が入ります。
そのため、あなたのサイトが人気になればなるほど収入アップが見込めます。
運営にかかる費用もサーバー代とドメイン代程度なので、年間数千円で利用することが可能です。
プログラミング
あなた自身の知識を活かして、Webサイトやアプリケーションの開発を行うプログラミングも副業としておすすめです。
近年ITの普及によって需要が増加しているのに対して、プログラミングができる人材が少ないため案件を獲得しやすい傾向にあります。
専門的な知識が必要な分野ではありますが、案件次第では1件で数万円程度の収入を得ることができるので、年収アップを目指している人にはぴったりです。
本業でエンジニアをしている方は、スキルアップも兼ねてさまざまな案件を探してみるのも良いでしょう。
アフィリエイト
あなたが所有するブログやSNSに広告を貼り付けて、そこから商品が購入されたり、問い合わせをもらったりすることで収入を得られるのがアフィリエイトです。
前述したブログで活用することもできますが、近年はSNSでもアフィリエイトの広告を貼り付けて収益を狙うという方も増えています。
広告によっては1件成約すると数万円もらえるものもあるので、一度ASPと呼ばれるアフィリエイトを提供しているサイトを覗いてみてください。
投資
「専門的なスキルを持っていないから副業ができない」と思っている方は、投資を始めてみるのもおすすめです。
もちろん投資に関してもある程度の知識が必要ですが、他の副業に比べると専門的なスキルが必要なものではありません。
また、投資信託のようにあなたがお金を出し、プロに資産運用を任せるということも可能なので、専門知識がない方でも始めやすいでしょう。
クラウドソーシング
企業や個人で仕事を依頼したい人がさまざまな案件を掲載しているクラウドソーシングを利用して、副業を始めるのも良いでしょう。
Webサイトやアプリケーションの作成などスキルが必要なものもありますが、データ入力や文章作成など事務的な作業も掲載されています。
そのため、日頃から仕事でパソコンに触れているという方であればとっつきやすいような仕事も多いです。
本業の予定に合わせて案件の数を自分で調整することもできるため、まずは副業を始めてみたいという方におすすめです。
セミナー講師
あなたが仕事やこれまでの人生で培ってきた経験やスキルをセミナー講師として誰かに教えることで収入を得ることもできます。
セミナー講師の募集は専用のサイトやSNSなどさまざまな媒体で行われているので、興味のある方はぜひあなたに合った講師の募集を探してみてください。
動画編集
YouTubeやTikTokなど動画配信サービスが主流となってきた現代では、動画編集の依頼も増えています。
専門的な知識は多少必要ですが、テロップを入れたり、動画の尺を調整したりと単純な作業なので、パソコンが扱える人であればやりやすい仕事です。
動画さえパソコンに入っていればインターネット環境は必要ないので、どこでも作業をしたいという方にもぴったりでしょう。
年収1000万円の手取りに関するよくある質問
年収1000万円の手取りに関して、よくある疑問に回答していきます。
多くの人は、年収1000万円というのは難しいのでは?と思いますし、もしも年収1000万円を得たとしても、実際の生活はどうなのか?と気になるでしょう。
以下を参考にして、手取りに関して理解を深めてください。
年収1000万円を目指すにはどうすれば良いですか?
年収1000万円を目指すためには、昇進や出世を目指すことが1番です。もしも、企業が副業を禁止していなければ、別の仕事を始めたり、起業したりなど年収の底上げができるよう行動しましょう。
資格を取得してスキルアップをはかるのも1つの方法です。
年収1000万円の手取りはどれくらいですか?
年収1000万円の手取り額は、600〜800万円と推定されます。年収から税金、社会保険料を差し引いた額が手取り額です。一般的に手取り額は年収の70〜80%ほどと考えられています。
ただ、手取り額の正確な算出は個人差があり、会社員か自営業かなどによって収める税金額が大きく変わるので一概にはいえません。
年収1000万円でも生活は厳しいのですか?
年収が高くなる時期は、すでにある程度の年齢になっているため、ライフイベントが多くなる分、生活費の負担も大きくなる可能性が高いです。また、年収1000万円のラインになると、公的な補助を受けにくくなります。
そのため、収入が増えたとしてもマネープランをしっかりと立てなければ、生活は苦しいものになるでしょう。
収入を増やすためにできることはありますか?
収入を増やすためにできることは、企業で出世するか、転職、起業をして収入の底上げを行いましょう。働く業界によっては、どれだけ仕事を頑張っても年収1000万円に届くことは難しいです。
そのため、収入を増やしやすい環境に身を置くことが大事だといえます。
年収1000万の手取りまとめ
年収1000万円の手取りは約600〜800万程度で、一人暮らしや二人暮らしをする分にはある程度自由な生活ができます。
しかし児童手当など所得制限がある公的制度があること、年収の高い仕事は都市部に羞恥井していることから、生活が苦しくなることも少なくありません。
投資や節約、節税をすることで、よりゆたかな生活を手に入れられる金額であるといえます。