幸せいっぱいの妊娠・出産。
妊娠が分かって喜びがいっぱいの中、出産にかかる費用を心配する人は多いでしょう。特に初めての出産の場合、妊娠から出産までいくらかかるか想像できない方がほとんどです。
そこで本記事では、出産にかかる費用や出産費用を安くする裏ワザを紹介します。
この記事を読めば、さまざまな制度を有効活用でき、できるだけ費用を抑えて出産できるでしょう。ぜひ、最後までチェックして出産にかかる費用を抑えましょう。
CONTENTS
出産費用を安くする裏技5選
ここでは、妊娠や出産でかかる費用を安くする方法を紹介します。
- 分娩費用が安い地域で出産する
- 休日・夜間の通院を避ける
- クレジットカードで支払う
- 公的医療機関を利用する
- 入院時に個室を希望しない
- 民間の保険の女性特約を活用する
上記を活用する場合・しない場合では、トータルの出費に大きな差が開く可能性が高いです。出産にかかる費用を抑えたい人は、ぜひ参考にしてください。
分娩費用が安い地域で出産する
分娩費用は都道府県により異なります。地元が安い場合はおすすめですが、地元が高い場合は、分娩費用が安価な地域を選ぶ人も増えているのが現状。
とくに、東京は分娩費用が高く、自己負担で収まらない人が多いです。
あらかじめ出産予定の地域の分娩費用を調べておくと良いでしょう。
休日・夜間の通院を避ける
休日夜間の通院はできるだけ避けると費用を抑えられるでしょう。
休日や夜間などでの診療は割増料金が加算されてしまいます。妊娠・出産は保険適応でないため、非常に大きな差になるでしょう。
緊急で何かあった場合は別ですが、有給を使ったりして平日に通院するのがおすすめです。
とはいえ、計画分娩などを除き、出産日は誰にも分かるものではありません。あくまでも可能な範囲で受付時間内に受診するくらいの気持ちでいましょう。
クレジットカードで支払う
医療機関によっては、出産費用をクレジットカードで対応できるところも増えてきています。
出産育児一時金の振り込みが支払日までに間に合えば、スムーズに支払いができるでしょう。同時にクレジット利用ポイントも貯まるので、お得に利用できます。
公的医療機関を利用する
病院を選ぶ際、公的医療機関を選ぶと良いでしょう。公的病院と私的病院で比べると出産費用は、公的病院の方が安いです。
病院の種類 | 出産費用の平均 |
---|---|
公的病院 | 463,450円 |
私的病院 | 506,264円 |
診療所等 | 478,509円 |
病院によってかなり大きな差があるので、費用を抑えたい場合は公的医療機関がおすすめです。
入院時に個室を希望しない
入院する際は、個室を希望しないと良いでしょう。なぜなら、入院時の個室使用料は、全額自己負担だからです。
個室の値段は病院によって異なりますが、1日当たり2万円〜7万円使用料にかかります。
5日間だけでも、最低10万円の入院費用が発生します。出産費用を抑えたい場合、かなり痛い出費といえるでしょう。大部屋の使用にするだけで、かなり出産費用を抑えられます。
民間の保険の女性特約を活用する
もし、民間の生命保険等に加入しているのであれば、女性特約を活用することで帝王切開をした際に保険金を受け取れる場合があります。
あなたの保険の契約内容を確認し、出産時に受け取れる保険金はあるかを事前に把握しておきましょう。
前述した帝王切開以外にも妊娠に関わる内容であれば、保険金がおりることもあるので今まで気にしたことがなかったという方はチェックしてみてください。
契約次第では自然分娩でも保険が適用されることもあるので、わからない場合は保険会社に直接問い合わせてみましょう。
出産費用はいくらかかる?平均金額を調査
入院や分娩費用などを含めた出産費用は、全国平均で1人当たり約48.2万円です。
もちろん、自然分娩や帝王切開など出産方法によって金額は異なります。
また、どの病院に行くかやどの地域で出産するかについても金額が異なるので、あくまで平均的な金額と覚えておきましょう。
全国平均の出産費用以外にも、妊娠してから初診料が1万円かかると考えておく必要があります。
さらに、その後の妊婦検診では1回5,000円前後必要になるといわれています。
自然分娩の場合は、だいたい50万円程度かかると考えておきましょう。ただし、地方自治体の補助券が利用できれば妊婦検診の自己負担は1,000~2,000円前後まで安くなることもあります。
出産時に使える制度を紹介
出産費用は思いのほか大きい出費だと感じた方も多いのではないでしょうか。
ここからは、出産時に使える制度について紹介します。
- 社会保険料が免除される
- 医療費控除を受けられる
- 配偶者控除・配偶者特別控除を受けられる
- 産科医療補償制度を利用できる
- 高額療養費制度を利用できる
出産に関する制度を知っていることで余すことなく、制度を利用できます。知らなくて損したということがないように、事前に知っておきましょう。
社会保険料が免除される
出産・育休を控えていると社会保険料が免除されます。
なぜなら、妊娠・または出産を理由に労務に従事しなかった期間だからです。
具体的には、産前休業が開始した日の属する月から適用開始が可能です。
たとえば、3月20日から産休に入った場合は、3月分の社会保険料が免除されます。社会保険料免除の期間は、育休を終了する前月まで1ヶ月単位で免除されます。
医療費控除を受けられる
妊娠・出産は病気ではないため健康保険の適応外ですが、出産費用は医療費控除の対象です。
医療費控除は、医療費が家計の負担にならないように作られた制度で、1年間に10万円以上の医療費を支払った場合は、確定申告で控除を受けられます。
妊娠・出産だけで10万円に満たなかった場合でも、家族の分もまとめて申告できるので、領収書を保管しておくとよいでしょう。
配偶者控除・配偶者特別控除を受けられる
共働きだったという方も妊娠・出産時には妻が育休で収入が少ない状態になれば、配偶者控除・配偶者特別控除を受けられる場合があります。
配偶者が70歳未満で、自身の収入が900万円未満の場合は最大で38万円までの控除を受けることができます。
ただし、収入から控除される金額は、自身の年収が増えていくごとに減っていくので、注意しましょう。
また、配偶者が受け取れる出産育児一時金・出産手当金・育児休業給付金に関しては課税対象ではないので、配偶者の収入として換算されません。
年末調整や確定申告の際に正しく申告することで節税をすることもできるため、配偶者控除を受けられるのか事前に確認しておくのがおすすめです。
産科医療補償制度を利用できる
産科医療補償制度は、出産をしたときに分娩に関連して発症した重度脳性麻痺の子どもとその家族の経済負担を補償する制度です。
安心して出産ができるよう病院や診療所など分娩を取り扱う機関が加入します。出産予定の病院が産科医療補償制度に入っているか確認する必要があるでしょう。
高額療養費制度を利用できる
結論からいうと、自然分娩で出産の場合は、高額療養費の対象になりません。しかし、帝王切開や吸引分娩などは、高額療養費制度の対象です。
なぜなら、入院や手術をする必要があるので、保険適応となるからです。出産費用を抑える制度のため、該当の場合は制度を利用すると良いでしょう。
出産時にもらえるお金は?
ここからは、出産に関してもらえるお金について紹介します。
- 各自治体の出産祝い金が貰える
- 出産育児一時金が貰える
- 出産手当金が貰える
親や親戚、友人からだけでなく、国や自治体からも出産すればお金がもらえます。
出産でもらえるお金を把握しておくと、出産後も安心です。あらかじめチェックしておきましょう。
各自治体の出産祝い金が貰える
出産した場合、自治体から子ども1人につき、最大10万円相当支給されます。
育児がしやすいよう国や自治体がサポートする必要があるからです。具体的には、妊娠届出時に5万円、出生届時に5万円という形で申請できます。
出産した場合は、自治体から出産祝い金を貰えるので、必ず忘れずに申請しましょう。
出産育児一時金が貰える
出産育児一時金とは、子ども1人出産につき50万円が支給される制度です。
対象者は、公的医療保険の被保険者または被扶養者で、妊娠4ヶ月以上で出産した人です。
請求方法は医療機関によって異なるため、出産予定の医療機関に問い合わせましょう。
2023年4月からは金額が引き上げられたので、より注目しておきたい制度となっています。出産した人には手厚いサポートなので見逃せません。
出産手当金が貰える
出産手当金とは、出産日以前42日から出産日の翌日以降56日までの範囲内で会社を休み、給与の支払いがなかったときに支給される給付金です。
こちらは、出産する本人が勤務先に健康保険に加入していることが条件です。パートやアルバイトで、夫の扶養に入っている場合などは対象外となるので注意が必要でしょう。
まとめ
出産にかかる費用や出産のときに使える制度や一時金について紹介しました。
さまざまな制度や貰えるお金があり、知らなかったこともあったのではないでしょうか。
お金の不安が改善されれば、ご自身の体調やお子さんの様子に集中して妊娠期間を過ごすことができます。自分に合った方法で出産費用を抑えて、楽しいマタニティライフを過ごしましょう。