「先取り貯金って本当にいいの?」
「どうやったらうまくいく?」
「先取り貯金のおすすめの方法を知りたい」
と悩んでいませんか?
子どものため、将来のために貯蓄を増やしたいとは思っても、なかなかうまくいかない人は多いでしょう。意識せずに使っていては、なかなかお金は貯まりません。お金を貯めるには、仕組み作りが重要です。
そこで本記事では、先取り貯金の仕組みやメリット、先取り貯金で失敗してしまう2つの原因について紹介します。加えて、先取り貯金で貯蓄を増やすための5つの成功のコツや、おすすめの5つの貯蓄方法についても詳しく解説。この記事を読めば、先取り貯金をうまく利用して貯蓄を増やせるでしょう。
CONTENTS
先取り貯金とは?仕組みとメリットを解説
先取り貯金とは、給料が入るタイミングに、前もって決めておいた金額を先に貯金に回すことです。たとえば、一人暮らしの場合、水道代や光熱費・家賃などの固定費と同じように貯金する金額を差し引き、余ったお金で生活します。
先取り貯金は、給料が入った後に自分で貯金用の口座に移すほか、自動振替を設定する、制度を利用するなどして行えます。先取り貯金のメリットは、意志に左右されずにお金を貯める習慣を身につけられることです。
食費や交際費を使う前に貯金するお金を抜いておくので、やりくりのせいで貯金できない事態が発生しません。強制的に貯金できるため、今月も貯金できなかったと後悔せずに済みます。
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先取り貯金に回す額の目安は手取り額の1~3割がおすすめ
先取り貯金に回す額の目安は、手取り額の1~3割がおすすめです。1~3割にとどめた方がいい理由は、貯金額が増えすぎると生活が苦しくなるからです。たとえば、給料の手取り額が25万円ならば、2.5~7.5万円を先取り貯金に回しましょう。
独身で実家暮らしをしている場合は、一人暮らしより生活費に余裕を持てるので2~4割を貯金に回してもいいです。子どもがいる共働き世帯の場合は、養育費や教育費がかかるので1~2割になるかもしれません。子どもがいない共働き世帯の場合は、2~3割に上げるのもおすすめです。
手取り額の1~3割は目安として考えて、自分の目的や生活スタイルに合った貯金額を設定しましょう。
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先取り貯金で失敗してしまう2つの原因
先取り貯金は貯蓄に成功しやすいメリットがありますが、必ずしも成功するとは限りません。場合によっては失敗してしまう可能性もあります。先取り貯金で失敗してしまう2つの原因は、下記のとおりです。
先取り貯金に失敗する原因:
- そもそも家計が赤字で貯金に回す余裕がないから
- 毎月の先取り貯金額が高すぎるから
それぞれの原因について詳しく解説します。
①そもそも家計が赤字で貯金に回す余裕がないから
先取り貯金で失敗してしまう原因の1つ目は、そもそも家計が赤字で貯金に回す余裕がないからです。収入より支出が上回っている赤字の状態では、貯金はできません。先取り貯金をする前に、固定費を削減する、無駄な消費を減らすなどして家計を黒字にする必要があります。
黒字に戻す際は、毎月の支出を紙に書き出してみたり、家計簿アプリを使ったりするのがおすすめです。自分が何にいくら使っているのかを把握しやすくなります。家計が赤字の場合は、家計を黒字に戻してから先取り貯金を開始しましょう。
②毎月の先取り貯金額が高すぎるから
先取り貯金で失敗してしまう原因の2つ目は、毎月の先取り貯金額が高すぎるからです。たとえば、貯金に回せるお金の余裕が3万円しかないのに、毎月5万円を先取り貯金しようとするケースです。
無理な貯金額を設定すると、生活に負担が発生するので先取り貯金を続けられません。一度辞めると再開するのが面倒になってしまいます。先取り貯金を続けるためには、余裕の範囲内で貯金する額を設定しましょう。
先取り貯金で貯蓄を増やすための5つの成功のコツ
それでは、どのようにすれば貯蓄に成功するのでしょうか。先取り貯金で貯蓄を増やすための成功のコツは、下記の5つです。
先取り貯金に成功するコツ:
- まずは現在の家計の収支をきちんと把握する
- 貯蓄をする目標・金額を明確にする
- 先取り貯金に回す額を高くしすぎない
- 毎月強制的に積み立てられる仕組みを活用する
- 定期的に先取り貯金額や方法を見直す
5つのコツについて、それぞれ詳しく見ていきましょう。
①まずは現在の家計の収支をきちんと把握する
先取り貯金で貯蓄を増やすための1つ目のコツは、現在の家計の収支をきちんと把握することです。家計の収支をきちんと把握してはじめて、先取り貯金に必要なお金を生み出せます。
支出を減らすように心掛けているのに貯金に回すお金を捻出できない場合は、気づかない無駄遣いをしている可能性があります。いくら給料が入ってきたのかの収入と、何にいくら使ったかの支出を毎月紙に書きだしてみましょう。
頭で把握するだけでは気づかなかった無駄遣いを発見できます。また先取り貯金は、無駄遣いを削って浮いたお金を貯金に回すとうまくいきやすいです。
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②貯蓄をする目標・金額を明確にする
先取り貯金で貯蓄を増やすための2つ目のコツは、貯蓄の目標と貯蓄の金額を明確にすることです。貯蓄の目標と貯蓄の金額を明確にすることで、なんとなく始めるよりも先取り貯金を続けやすくなります。
貯蓄の目標としては、旅行・結婚資金を貯めるため、車や家を買うため、老後の資金を確保するためなどが挙げられます。貯蓄の目標を決めたら、目標達成に必要な貯蓄の金額をゴールから逆算して計算します。毎月いくら貯めていけば達成できるかを具体的に計算してみましょう。
③先取り貯金に回す額を高くしすぎない
先取り貯金で貯蓄を増やすための3つ目のコツは、先取り貯金に回す金額を高くしすぎないことです。なぜなら、余裕を超えた金額を設定すると、生活に負担が出てきて先取り貯金を続けられなくなる恐れがあるからです。
金額が高くてもはじめの数カ月はやる気があるので続けられます。しかし、先取り貯金は長く続けることが大切です。
一気にたくさん貯めるのではなく、生活に負担の出ない金額を設定して地道に続けましょう。目標金額を高く設定した場合は、後から少しずつ金額を上げていけば無理なく続けられます。
また先取り貯金は、切羽詰まってでも貯金する意識ではなく、無駄遣いしていた分を貯金に回す意識で行うと挫折しにくいです。
④毎月強制的に積み立てられる仕組みを活用する
先取り貯金で貯蓄を増やすための4つ目のコツは、毎月強制的に積み立てられる仕組みを活用することです。強制的に積み立てられる仕組みを利用すれば、貯金をやめてお金を使いたくなる衝動に左右されずに先取り貯金を継続できます。
また、給料が振り込まれた後に、自分でわざわざ送金手続きをする手間が省けるのもメリットの1つ。送金手続きが面倒だからと先取り貯金をやめるのも防げます。
毎月強制的に積み立てられる仕組みには、「つみたてNISA」や「iDeCo」、「財形貯蓄」などがあります。先取り貯金では、貯金の手間がかからない仕組みを惜しまずに使いましょう。
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⑤定期的に先取り貯金額や方法を見直す
先取り貯金で貯蓄を増やすための5つ目のコツは、定期的に先取り貯金額や方法を見直すことです。定期的に見直すことで、その時々の状況に合った貯金額や方法で効率的に貯蓄を貯めていけます。
たとえば、収入が上がった場合は、先取り貯金を始めた際に設定した貯金額より高く貯金に回せる可能性があります。固定費を削減した場合や、家賃の安い家に引っ越した場合も同様です。
また、社会状況は日々変わります。自分が行っている先取り貯金の方法が今のままでも問題ないかを日頃から確認しましょう。
先取り貯金におすすめの5つの貯蓄方法
先取り貯金におすすめの貯蓄方法は、以下の5つです。
先取り貯金におすすめの貯蓄方法:
- 毎月自動で一定額が積み立てられる「自動積立定期預金」
- 給与天引きで貯蓄に回す「財形貯蓄」
- 万が一の際にも備えられる「積立保険」
- 得られた利益が非課税になる「NISA」
- 税制のメリットがある「iDeCo(個人型確定拠出年金)」
自動的に先取り貯金ができる仕組みは複数あります。5つそれぞれの特徴を見ていきましょう。
①毎月自動で一定額が積み立てられる「自動積立定期預金」
先取り貯金におすすめの貯蓄方法1つ目は、毎月自動で一定額が積み立てられる「自動積立定期預金」です。自動積立定期預金は、期間を設定して銀行にお金を預ける定期預金の種類のひとつです。
自動積立定期預金を利用すると、毎月決まった金額が自動的に口座から引き落としされます。手数料はかかりません。自分でATMやオンラインバンキングで操作する手間なく、先取り貯金を行えます。
また、自動積立定期預金の金利は、普通預金よりも高く設定されているのが長所です。短所は、つみたてNISAやiDeCoと比べて運用効率が下がることや、一定期間はお金を引き出せないことが挙げられます。
②給与天引きで貯蓄に回す「財形貯蓄」
先取り貯金におすすめの貯蓄方法2つ目は、会社の給料から天引きする形でお金を貯金していく「財形貯蓄」です。財形貯蓄は給料から天引きで貯金するので、手間なく確実に貯蓄を増やせます。
財形貯蓄には、「住宅」「年金」「一般」の3種類があります。財形住宅貯蓄と財形年金貯蓄の場合は、積立金計550万円までの利子が非課税となるのが特徴です。また財形貯蓄を行うと、長期かつ低金利で住宅ローンを組める場合もあります。
財形貯蓄に対応しているかは、会社ごとに異なります。あなたの勤めている会社が財形貯蓄に対応している場合は、財形貯蓄の活用を検討してみましょう。
③万が一の際にも備えられる「積立保険」
先取り貯金におすすめの貯蓄方法3つ目は、万が一の際にも備えられる「積立保険」です。積立保険は、保険料の納付と同時にお金を積み立てられる生命保険です。たとえば、積立保険には養老保険や個人年金保険・学資保険などがあります。
積立保険の積立金は、毎月の保険料です。積み立てたお金は、保険料の支払い期間が完了した際に満期保険金として戻ってきます。保険を途中で解約した場合は、解約返戻金として一定のお金が受け取れます。
積立保険は、保険に加入しているメリットを受けながら、先取り貯金を行える仕組みです。ただし、掛け捨て保険と比べて保険料が割高です。自分の収支に合った積立保険を利用しましょう。
④得られた利益が非課税になる「NISA」
先取り貯金におすすめの貯蓄方法4つ目は、得られた利益が非課税になる「NISA」です。NISAは、毎月決まった金額を自動で積み立てて先取り貯金ができる非課税制度です。
NISAを利用すると、1年間で最大40万円の新規投資に対する利益を最高20年間非課税で運用できます。投資で得た利益には、本来約20%の税金がかかります。しかし、NISAを利用した場合、最大800万円までは税金がかかりません。
NISAは日本に住んでいる18歳以上の人は誰でも利用でき、金融機関と投資信託を選ぶだけで開始できます。2024年以降は新しいNISAが始まるので、利用する場合は新制度にも着目しましょう。
⑤税制のメリットがある「iDeCo(個人型確定拠出年金)」
先取り貯金におすすめの貯蓄方法5つ目は、税制のメリットがある「iDeCo(個人型確定拠出年金)」です。iDeCoは、60歳より後の老後の資金を貯めることを目的にした私的年金制度です。
iDeCoを利用すれば、毎月少額から掛金を払い込みして先取り貯金を行えます。iDeCoの掛金は所得控除として扱われ、運用で得た利益にも税金がかかりません。
ただし、払い込みしたお金を途中で引き出せない点に注意が必要です。払い込みした掛金を受け取る時期は、60~75歳の間で選べます。iDeCoは20~65歳の人が利用できる制度です。先取り貯金の目的に老後資金の貯蓄を含めている場合は、iDeCoの利用も検討してみましょう。
まとめ:先取り貯金をうまく利用して貯蓄を増やそう
先取り貯金には成功するためのコツが存在します。貯金額を高くしすぎない、毎月強制的に積み立てられる仕組みを活用するなどして継続していくのが大切です。
また、先取り貯金におすすめの貯蓄方法もさまざまあります。自動積立定期預金だけでなく、得られた利益が非課税になるNISAや、税制のメリットがあるiDeCoなどの制度も利用可能です。
先取り貯金は、収入と支出を見直すいいきっかけにもなります。解説した内容を参考に、先取り貯金をうまく利用して貯蓄を増やしていきましょう。